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加齢と共に変化する脳内グリコ−ゲンの貯蔵 高ヒット
2016-11-25 9:27 投稿者: Monjyu (記事一覧) [ 450hit ]
 
   脳細胞は、その工ネルギー源の90%以上をブドウ糖に依存しているため、1日当たり約120g前後のブドウ糖を必要とします。脳細胞にとってブドウ糖はまさに生命の糧です。ブドウ糖のもとになるグリコーゲンは、その多くは肝臓や筋肉で合成され蓄えられていますが、脳にも貯蔵されていることが知られています。最近では、グリコーゲンは通常の脳活動のエネルギー源としてだけでなく、記憶の定着という重要な脳活動にも関わることが明らかになってきています。しかしながら、脳内グリコーゲンの詳細な分布は、細胞レベルでも組織レベルでも明らかになっていませんでした。
 
   最近、理化学研究所の研究グループは、マウス脳内のグリコーゲンを正確に可視化する新しい手法を開発し、加齢に伴う脳内グリコーゲンの分布変化を調べました。研究グループは、マウスの脳にマイクロ波を照射することにより、グリコーゲン分解酵素(グリコーゲンを切断してブドウ糖を生み出す酵素)を含む脳の酵素活性を瞬時に不活化し、固定、さらに抗グリコーゲン抗体による免疫組織染色法を組み合わせることで、グリコ−ゲンの分布を、細胞内の微小な構造から脳全体の大きな構造まで観察しました。
 
   まずマウス脳全体のグリコーゲンを観察したところ、記憶やシナプス可塑性と強い関連がある海馬、大脳皮質第一層、線条体、小脳分子層にグリコーゲンが多く存在することが分かりました。次に、グリコーゲンを蓄積している細胞の種類を特定しました。脳には神経細胞の他にグリア細胞と呼ばれる支持細胞が存在しますが、このグリア細胞の一種であるアストロサイトがグリコーゲンを貯蔵していました。アストロサイトは極めて細い突起構造を持ち、神経細胞のシナプスを密に取り囲んでいますが、グリコーゲンはこの突起構造に局在していました。アストロサイトは、神経細胞に栄養(エネルギ−)を与えているという従来の説を裏付けるデ−タです。 
 
   年齢とともに脳内の代謝機能が低下することは知られていますが、脳内グリコーゲンと加齢との関係は明らかになっていませんでした。そこで脳内グリコーゲンと加齢の関係をマウスを用いて調べたところ、若齢マウスではモザイク状の分布を示していたグリコーゲンが、壮年マウス(1年齢)ではそのモザイク状の分布がかなり薄くなり、老齢マウス(2年齢)ではほぼ完全に消失していることが分かりました。さらに、老齢マウスでは分解されずに蓄積している異常なグリコーゲンが多数観察されました(模式図参照)。
 
   このように、加齢によるグリコーゲンの貯蔵の変化が分かりましたが、加齢は認知機能とも深く関わっています。特にアルツハイマー病は近年第三の糖尿病とも呼ばれており、脳の糖疾患という考え方も脚光を浴びています。九州大学の研究では、アルツハイマー病の患者さんの脳内では、糖代謝が異常になり糖尿病と同じような状態になっていると報告されています。脳内の「糖尿病状態」を解消する方法が分かれば、アルツハイマー病などの有効な治療法につながるかも知れません。(by Mashi)


参考文献:Yuki Oe et al., Glycogen distribution in the microwave-fixed mouse brain reveals heterogeneous astrocytic patterns. GLIA, Volume 64, Issue 9,  pages 1532–1545 (2016)  doi: 10.1002/glia.23020
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