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病気に関連したいくつかの匂い 高ヒット
2016-2-16 13:52 投稿者: Monjyu (記事一覧) [ 587hit ]

  病気にかかり生理状態が変化すると、特有な匂いを発することがあります。本コラムでもがん患者さんの特有な匂いを感知するがん探知犬(2014-12-22)や線虫(2015-3-18)の紹介をしました。また浸潤性のがん患部から悪臭成分ジメチルトリスルフィドなどが検出されることも述べました(2014-12-15)。この病気と匂いの関係は、紀元前400年のヒポクラテスの著書にも複数記載されているそうです。医療技術が発達していなかった時代には、患者さんの匂いも重要な診断要素だったと思われます。

  動物は匂い(体臭)を発したり、他個体からの匂いを受容したりして、様々な情報交換をしています。たとえば、ストレスのかかったラットは、アルデヒド臭を分泌して危険を伝えています(コラム2015-5-25)。また植物にも類似の現象が見られることを紹介しました(コラム2014-7-15)。体臭は、皮膚からの分泌物と、常在微生物による分泌物の分解物の総体です(コラム2014-5-23)。体臭の個性は、常在微生物の種類、個人の特性(性、年齢、食事内容など)によってかもし出されています。微生物との共生は思いのほか強いようで、ヒト血液中の小分子物質の36%は、腸内細菌の関与により産生されているという驚くべき研究も最近報告されているくらいです。

  さてこの体臭は、病気にかかると変化したり、特有な匂いを発することがヒポクラテスの時代から知られていました。特に感染症では特異的な匂いを発することがあり、たとえば、フランス王朝ルイ15世が天然痘で他界したときは、独特な甘い刺激臭が病床に漂っていたそうです。天然痘は1980年に世界中で根絶されましたが、感染者の皮膚や呼気から甘い刺激臭を発する特徴があったそうです。コレラによる下痢便も甘い匂いを発し、実際花の香りを有する芳香化合物が検出されます。浸潤性がんによる異臭は、病巣に感染した細菌が関与すると考えられています(図参照)。

  トリメチルアミン尿症やフェニルケトン尿症などの、遺伝性疾患による特徴的な匂いもあります。トリメチルアミン尿症では、呼気、汗、尿などから魚の腐ったような臭いがします(コラム2015-3-28)。フェニルケトン尿症では、かび臭、汗臭いロッカ−と形容されるような体臭がします(図参照)。

  糖尿病では、グルコ−スなどの代謝異常により、アセトンなどのケトン体が血中に発生しやすくなります。これが呼気から排出され、甘い、腐ったリンゴと形容されるような匂いとなります(図参照)。呼気中のアセトンが検出、定量できるようになれば、呼気という非侵襲的な測定法により糖尿病の状態が把握できるようになるかも知れません。胃炎や潰瘍に関係したピロリ菌感染の有無が、呼気で診断できるようになりましたが、糖尿病も呼気診断という素晴らしい診断法が近い将来確立されることを期待しています。(by Mashi)


参考文献: 白須未香:病気の匂い、医学のあゆみ 253、515-521 (2015)
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