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ホーム >  なるほど情報 >  香りと嗅覚 >  脳の病気の早期発見は嗅覚検査から
脳の病気の早期発見は嗅覚検査から 高ヒット
2016-3-17 14:49 投稿者: Monjyu (記事一覧) [ 662hit ]

 嗅覚機能の低下は、鼻の病気(慢性副鼻腔炎、アレルギ−性鼻炎など)や頭部の病気(交通事故などの頭部外傷、脳腫瘍、脳血管障害、認知症)、加齢などによって生じてきます。一方、嗅覚の障害が、重大な病気の前触れとしてあらわれる可能性も指摘されています。たとえば、パ−キンソン病やアルツハイマ−病の初期段階で嗅覚障害が観察されることがあります。嗅覚障害は、パ−キンソン病特有の運動症状(後述)の発症前から確認されるため、早期診断の一つになる可能性があります。実際パ−キンソン病の患者さんの約75%に嗅覚検知閾値の上昇、約90%に識別覚の障害が認められ、運動症状(振戦)よりも高頻度で出現していることが最近明らかになってきました。

 パ−キンソン病は、50歳以降に発症することが多く、手足が震える、筋肉がこわばる、動作が遅くなる、歩きづらくなることから、前のめりの姿勢になりやすくなります(図参照)。また表情が乏しくなる(仮面様顔貌)のも大きな特徴です。パ−キンソン病は神経変性疾患のひとつで、中脳の黒質でドパミン系神経細胞の変性、減少が確認されています。このため神経伝達物質であるドパミンが減少し、前述した特徴的な症状が現れます。さらにパ−キンソン病の患者さんの多く(最終的には約8割)が、その経過中に認知症を発症することから、大きな社会問題ともなっています。

 
 実は、匂いの伝達に関わる嗅球を構成する神経の多くは、ドパミン系の神経です。そのため、ドパミン系の神経細胞が減少して発症するパ−キンソン病やレビ−小体認知症では、嗅覚の低下が初期症状として現れると考えられます。アルツハイマ−病型認知症では、脳の中で記憶に関係する海馬の変性萎縮が見られますが、嗅覚の神経回路はこの海馬の近くを通るため影響を受け、嗅覚の低下が起こると考えられます。

   
 東北大学の研究グル−プは、嗅覚障害がパ−キンソン病特有の運動症状が出現する数年前からみられることや、パ−キンソン病患者の重度嗅覚障害者は、認知症に移行する率が高いことを報告しています。すなわち嗅覚検査を行うことで、パ−キンソン病や認知症の早期診断、早期治療が可能になる可能性を示唆しています。

     
 臨床研究では、認知症をまだ発症していないパ−キンソン病の患者さんを対象に、産業技術総合研究所で開発された12種類の匂い物質を検知する嗅覚検査法(OSIT-J)を用い、将来の認知症発症を予見できるか調べました。44名の患者さんが参加しましたが、そのうち10名の方が3年以内に認知症を発症しました。そして、この10名全員がスタ−ト時点で重度の嗅覚障害だったことが判明しました。また重度の嗅覚障害だった患者さんは、パ−キンソン病特有の運動障害が軽度であっても、脳萎縮や脳代謝異常が顕著であることも分かりました。さらに別の臨床研究では、嗅覚検査で重度の嗅覚障害が分かったパ−キンソン病の患者さんは、3年以内に40%の方が認知症を発症しました。


 このように嗅覚検査は、パ−キンソン病発症やパ−キンソン病の予後(認知症の発症の予測)に有用である可能性があります。脳の病気の早期発見、診断に、このような簡単にでき、かつ非侵襲性で患者さんに優しいという利点を持つ嗅覚検査を期待したいものです。(by Mashi)


 参考文献:武田篤: 重度嗅覚障害はパ−キンソン病認知症の前駆症状である。 臨床神経 53, 91-97, 2013
嗅覚検査はパ−キンソン病の早期発見、予後の推定に有効である
嗅覚検査はパ−キンソン病の早期発見、予後の推定に有効である
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